贈り物の花のなかで、最も気を使わなければいけないのがお見舞いの花です。体調のすぐれない方へ渡すものなので、慎重に選択する必要があります。
お見舞いにNGな花
日本では一般的に、お見舞いに持っていってはいけないとされる花があります。
よく知られているのが、菊、ツバキ、チューリップ、シクラメン、アジサイです。
仏花に使われることが多い菊、枯れたときに花首がポロっと落ちるツバキとチューリップ、死と苦を連想させるシクラメン、日持ちせず色あせしやすい切り花のアジサイは、お見舞いには適さないものとされています。
また、病気が根づく、または寝つくという語呂から、鉢植えなどの根がある植物も避けるべきもののひとつです。
菊に関しては天皇家の紋章にも使われているほど高貴な花なのですが、供花のイメージが強くつき、お見舞いには敬遠されるようになってしまいました。
もっともここでいう菊とはお供え物によく使われる輪菊や小菊のことで、丸っこいピンポンマムのような洋菊なら問題ないです。

菊は高貴な花ではあるものの……
とはいえ、念のため菊は種類に関わらずやめておいたほうがいいかもしれません。体調がよくないときはいろいろと考え込んでしまいがちで、善意の気持ちから贈ったものでも悪くとらえられてしまうこともあります。贈る側もできるだけ不安要素は取り除いておいたほうがいいでしょう。
また、ユリのようににおいが強く、花粉がベタベタするものも不向きです。
色についてですが、紫と白の組み合わせと、赤一色は避けておきましょう。紫と白は死や葬儀を、赤は血を連想させてしまうからです。赤色は神経を高ぶらせる効果があるので、それを避けるという理由もあります。

紫と白の組み合わせは若干お悔やみ感が
色に関しては、ベーシックなピンクやグリーン、元気が出るイエローやオレンジのものを選んでおけば間違いないです。
個人的にはもっと自由にお花選びをしてもいいのではないかと思うのですが、色の持つ作用やにおいなど、持っていかないほうがいいとされているものには、それなりに合理的な理由があるものも多いです。まあシクラメンは語呂が悪いという無理やりな理由で合理性もありませんが……。こういった迷信ですらないものはなくしていけたらいいんですけどね。
そもそも病院に花を持っていってもいいの?
お見舞いにNGの花について解説しましたが、そもそも病院に花を持っていっていいのかという問題があります。
昔のドラマでは、ちょっと花瓶の水を換えてくるね、と言って病室をあとにする、というシーンが定番でした。しかし現在、多くの病院では生花(水を必要とする自然の花)の持ち込みが禁止されています。
なぜ禁止されているかというと、花や花瓶の水などに存在する菌が、免疫力の弱った患者に感染する可能性があるからです。

今ではもう見られない光景
ただ日本感染症学会では、
免疫不全がなければ花瓶の水や鉢植え植物は感染源とはなりません。
引用元:https://www.kansensho.or.jp/sisetunai/2005_10_pdf/14.pdf
という見解を出しており、病院によっては生花の持ち込みを若干緩和しているところもあるようです。
病院のサイトには面会についての注意点が書かれているところが多いので、お見舞いに行く前にチェックしておくことをオススメします。
もっとも仮に生花の持ち込みがOKの病院だとしても、お見舞い相手からのリクエストがない限り、生花を持っていくのは控えておいたほうがいいかもしれません。
お見舞いの花にはプリザーブドフラワーがオススメ
病院に花は持っていかないほうがいい、と書いたのですが、それはあくまで生花の場合です。
生花に特殊加工を施し長期保存を可能にしたプリザーブドフラワーなら、水が必要ないのでお見舞いにも持っていけます。
プリザーブドフラワーは、においも水やりの手間もなく、花首が落ちたり花粉がまわりに散らばったりすることもないので、お見舞いの花に最適です。

プリザーブドフラワーボックス
オススメは、ボックスやケースに入った小ぶりなタイプのアレンジメントです。
ケースに入っていて、なおかつ病室に置いてあっても邪魔にならないサイズのものを選べば、花びらがまわりに落ちたりすることもなく、持ち帰る際も手間になりません。
お見舞いにオススメのプリフラアレンジメント
プリザーブドフラワー ボタニカルボトル
販売サイト:ベルビーフルール
ほっと息をつけるナチュラルなアレンジメント。
ボトルに入っているので持ち運びも簡単で
ホコリもかぶりません。
ミルフルール(M)
販売サイト:パリスタイルフラワーギフト【noemie】
花々が咲く草原のようなアレンジメント。
フレームのなかの小さな自然は
見る人の心を穏やかにします。