清潔感があって、上品で、どんな色にも合わせやすい──白い花は、フラワーギフトの頼れる存在です。結婚祝いから、ちょっとしたお礼まで、幅広く活躍してくれます。
その一方で、お供えのイメージがあったり、花によっては少し注意が必要な花言葉があったりもします。
この記事では、白い花が持つイメージと、ギフト選びで迷わないためのヒントや注意点について解説します。
白い花が持つイメージ

白いバラをメインに使ったウェディングブーケ
白という色には、清楚や純粋、無垢といったクリーンなイメージがあります。
白い花の代表的な存在である白いバラは、「清純」「純潔」「尊敬」という花言葉を持っていて、その上品さから結婚式のブーケや会場装花の定番となっています。
また、白は「神聖さ」や「敬意」を表す色ともされ、厳かな場面にもよく使われます。
汚れのないイメージは「新たなはじまり」や「リセット」といった意味合いも持ち、心機一転のギフトや、フレッシュな気持ちを表現したい時にも適しています。
無彩色である白はどんな色とも相性がよく、組み合わせる色によってさまざまな表情を見せます。特にグリーン系の色と組み合わせると、白の美しさが際立ち、ナチュラルで優しい雰囲気になります。白い花をメインに、グリーンを添えるアレンジメントは、安らぎを感じさせインテリアとしても人気があります。

白いラナンキュラスをメインに、グリーンと組み合わせたブーケ
差し色の黄色いミモザがすてきです
白い花が活躍するギフトシーン

白いトルコギキョウの花束
その清らかでニュートラルなイメージから、白い花はさまざまなギフトシーンで選ばれています。
- 結婚祝い: 純潔や新たな門出の象徴である白い花は、ブライダル関連に最適です。
- お祝い全般: 誕生日、記念日、出産祝いなど、清潔感があり上品な印象を与えるため、多くのお祝い事に適しています。
- 尊敬や感謝を伝える: 白いバラの花言葉にもあるように、目上の方への敬意や深い感謝を伝える際にも選ばれます。
- お悔やみ・お供え: 故人を偲び、哀悼の意を表す場面で最も一般的に用いられる色です。
- お詫びの気持ち: 「リセット」「純粋な気持ち」といったイメージから、女性のパートナーに対して、心からのお詫びを伝えたい時に用いられることもあります。
白い花を贈る際の注意点
白い花はその美しさから多くのシーンで活躍しますが、贈る際にはいくつか注意したい点があります。
お見舞いには配慮が必要
最も注意したいのがお見舞いのシーンです。
日本では、白はお悔やみやお供えなど、仏事に用いられることが多い色というイメージがついています。そのため、白一色のアレンジメントは、病気や怪我の回復を願うお見舞いにはあまり縁起がよくないとされることもあります。

小花をまとめた白一色の花束には献花のイメージが
もっともこれに関しては、白一色のアレンジメントでなければそれほど心配しなくてもいいでしょう。輪菊(お供えの代表的な花)や鉢植え(根付く=寝付く、を連想させる)のように、お見舞いに不向きなものとして一般常識化まではされていません。
お見舞いの花に関しては、相手を元気づけるために、白だけでなく色味のある花を入れることをおすすめします。

白一色にせずに色味を加えよう
ただしこの場合、薄紫の花は加えないほうがいいです。
白と薄紫の組み合わせは「お供えの花感」が出てきてしまいます。
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お悔やみ以外での「白一色」
お見舞い以外でも、白一色のアレンジメントというのは、相手との関係性によってはお悔やみを連想させてしまう可能性があります。
特にこだわりがなければ、他の色を少し加えるほうが、誤解なく贈ることができます。
ただし、デザインとして白一色でまとめられたスタイリッシュなアレンジメントも多く存在します。贈る相手の好みや状況を考慮して選びましょう。
よくない花言葉を持つ白い花
スイセン(水仙)
スイセンの学名はnarcissus。ギリシャ神話で、水面に映った自分の姿に恋に落ち、そこから離れることができずに死んだ(あるいは顔を近づけすぎて溺死した)ナルキッソスが由来となっています。ナルキッソスが死んだ場所には、スイセンの花が咲いていたといわれています。
花言葉は、その逸話からとられた「自己愛」「うぬぼれ」。
自分の容姿に自信がありいつも鏡を見ているような人に、スイセンだけの花束を渡す、といったことはやめておきましょう。
もっとも花言葉は、地域によってその意味合いが大きく変わるものでもあります。例えば、スイセン(水仙)というのは中国の呼び名からきていますが、その中国ではスイセンは幸運の象徴とされています。
このことからもわかるように、花言葉というものをあまり過剰に気にする必要はないでしょう。
その他 注意したい背景を持つ白い花
ツバキ(椿)
白い椿は「理想の愛」「誇り」といった良い意味の花言葉がありますが、花が首からポトリと落ちる姿が縁起が悪いとされることもあります。特に年配の方へ贈る際や、お見舞いには避けたほうが無難です。
ユリ(百合)
「純潔」「威厳」といった素晴らしい花言葉を持ち、キリスト教文化圏では聖母マリアの象徴とされるなど神聖なイメージがありますが、日本では葬儀や仏花として使われる花という印象が強いです。そのため、お祝いやお見舞いに白一色のユリを贈るのは避けたほうがいいでしょう。ユリは香りが強く花粉がベタベタするので、そういった意味でもお見舞いには不向きです。
キク(菊)
日本では白いキク(特に輪菊)は、お供えや葬儀に用いられる花の代表格になっています。皇室の紋章であり「高貴」「高潔」「高尚」といった良い意味もありますが、お祝いやお見舞いのギフトとしては避けるのが一般的なマナーとされています。
カーネーション
母の日に贈る花として有名ですが、白いカーネーションには「純粋な愛」という意味とともに、母の日の由来になった出来事から、「亡き母を偲ぶ」という意味合いで使われることもあります。状況によっては誤解を招く可能性があるので注意しましょう。
あわせて読みたい>>母の日フラワーギフト完全ガイド|由来・選び方・花言葉
まとめ
白い花は、清らかさ、気品、そして新たなはじまりを感じさせる特別な魅力を持っています。ウェディングから日常のちょっとしたギフト、そして厳かな場面まで、その用途は多岐にわたります。
白い花を贈る際には、シーンや相手への配慮、そして花の種類が持つ背景や花言葉も少し意識することで、誤解なく気持ちを伝えることができると思います。
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