胡蝶蘭ギフトでは、花のサイズや数、茎の本数によって、全体の印象、格、そして価格が大きく変わります。
ギフトにおいては、ただ立派なものを贈ればいいというわけではなく、贈る状況(TPO)に合わせた適切な選択が重要です。
この記事では、胡蝶蘭の「花のサイズ(種類)」「茎の本数(〇本立ち)」「花の数(輪数)」という3つの要素と、その選び方のポイントについて詳しく解説していきます。
胡蝶蘭のサイズ(花の大きさ)と特徴
胡蝶蘭には、花の大きさによって主に3つのタイプがあります。それぞれ見た目の印象や適した用途が異なるため、贈る相手やシーンに合わせて選びましょう。
大輪(たいりん)胡蝶蘭
一輪の花が大きく(直径10~15cm程度)、最も豪華で存在感があります。胡蝶蘭といえばこのタイプをイメージする方が多いでしょう。高さも70cm~1m程度になるものが一般的です。
大輪よりやや小さいものを、中大輪とカテゴライズすることもあります。
開店祝い、就任祝い、移転祝い、周年祝いなど、ビジネスシーンでのフォーマルな贈り物として定番になっています。ただしサイズが大きくなるため、設置にはある程度のスペースが必要です。エントランス、応接室、式典会場などに飾るのに向いています。
個人宅へ贈る場合は、置き場所に困らないか少し配慮が必要になります。
中輪(ちゅうりん)胡蝶蘭 / ミディ胡蝶蘭
大輪より一回り小さい花(直径6~9cm程度)で、高さも50~80cm程度と飾りやすいサイズ感になっています。品種や色のバリエーションが豊富です。上の画像のミディ胡蝶蘭は、2本立ちで小さめのタイプのもの。
個人の誕生日祝い、母の日、敬老の日、新築祝い、ちょっとしたお礼など、プライベートなギフトに人気のサイズです。オフィスのデスク周りや、自宅のリビングなどにも気軽に飾れます。ビジネスでも、堅苦しくなりすぎない贈り物として選ばれます。
大輪ほどのフォーマルさはありませんが、かわいらしさやおしゃれさを演出しやすく、さまざまな用途に使いやすいのが魅力です。
マイクロ胡蝶蘭 / ミニ胡蝶蘭
中輪よりさらに小さな花(直径3~5cm程度)で、高さも30~50cm程度とコンパクト。
親しい友人へのプレゼント、お見舞い、自分へのご褒美、オフィスの卓上用などに適しています。複数組み合わせて楽しむこともできます。
フォーマルなビジネスギフトにはあまり向きませんが、気軽に贈れるパーソナルギフトとして人気があります。
置き場所に配慮しよう
せっかくすてきな胡蝶蘭を贈っても、置ける場所がないほどのサイズのものだと、相手を困らせてしまいます。 オフィスへ贈る場合は、受付や応接室など、ある程度スペースがある場所に飾られることが多いですが、最近はコンパクトなオフィスも増えています。あまりに大きすぎるものは避けるか、事前に確認できるならしておくことをおすすめします。
個人宅へ贈る場合は、リビング、玄関など飾る場所を考慮しましょう。マンションなどスペースが限られている場合は、ミディサイズが喜ばれることが多いです。
店舗へ贈る場合は、お店の雰囲気や広さに合わせて選ぶことが大切です。カウンターに置けるようなミディサイズが適している場合もあります。
ボリューム感を決める「本数(〇本立ち)」
胡蝶蘭のボリューム感や豪華さに大きく関わってくるのが本数、つまり何本立ちかということです。「〇本立ち」とは、1つの鉢に植えられている胡蝶蘭の株(茎)の本数を示します。
本数は、見た目のボリュームと価格に直結します。贈るシーンの格式や予算に合わせて選びましょう。
- 1本立ち、2本立ち: コンパクトでスタイリッシュな印象。ミディやミニサイズでよく見られます。個人ギフトや省スペース向けです。
- 3本立ち: 最も一般的で、ビジネス・プライベート問わず多くのシーンで選ばれます。バランスがよく、十分なボリューム感があります。迷ったら3本立ちを選べば外れはありません。
- 5本立ち: 3本立ちよりもさらに豪華で、見栄えがします。社長就任祝いや、特に盛大なお祝い(大型店舗の開店祝い、周年記念パーティーなど)に適しています。価格も高くなります。
- 7本立ち以上: 非常に豪華で特別な印象を与えます。最高級のギフトとして、特別な関係性や大規模な式典などで選ばれます。
豪華さの指標「輪数(花の数)」
胡蝶蘭の豪華さや品質を判断する上で、本数と並んで非常に重要なのが輪数(りんすう)、つまり花の数です。
胡蝶蘭の大輪タイプの場合、1本の茎につく輪数は、その株のグレードや品質、品種によって異なりますが、大体10輪〜15輪程度です。花は1本の花茎に対して左右交互に、2列に並ぶように咲きます。ちなみにこれを総状花序(そうじょうかじょ)といいます。
通販サイトでは「〇本立ち〇〇輪」というように、1鉢あたりの合計輪数で表記されます。例えば「3本立ち36輪」という表記であれば、1本当たり平均12輪がついている計算になります。
同じ3本立ちでも、輪数が多ければ多いほど、花が密集して咲いているように見え、格段に豪華な印象を与えます。価格も輪数に比例して高くなるのが一般的です。
輪数の目安(大輪3本立ちの場合)
- 24~27輪程度: 比較的手ごろな価格帯。パーソナルなギフトに。
- 30~36輪程度: 一般的なギフトとして十分な見栄えがあり、最も多く流通しているクラス。「しっかりとした贈り物」という印象を与えます。
- 40輪以上: かなり豪華で立派な印象。高級ギフトとして扱われます。
- 50輪以上: 最高級クラス。特別な贈り物に適しています。
サイズ・本数・輪数の関係性と選び方のポイント
胡蝶蘭の「サイズ」「本数」「輪数」は、それぞれが独立しているわけではなく、互いに関係し合って胡蝶蘭のグレード、見た目、そして価格を決定しています。
例えば「ミディサイズの5本立ち」は、「大輪の3本立ち(輪数少なめ)」と同じくらいの価格帯や設置スペースになることもあります。単純に本数が多い=大きい、とは限りません。
価格に関しては、基本的には「大輪>ミディ>マイクロ」「本数が多いほど」「輪数が多いほど」高価になります。予算内でどの要素を優先するか(サイズ感か、ボリュームか、花の密度か)を考えるのが選び方のコツです。
同じ予算なら、「5本立ちだけど輪数が少ない」ものより、「3本立ちで輪数が多い」もののほうが豪華に見える場合もあります。
- フォーマルな場、広いスペース → 大輪
- 個人ギフト、限られたスペース → ミディ
- 気軽なプレゼント、卓上用 → マイクロ/ミニ
- 定番・標準的なギフト → 3本立ち
- より豪華に見せたい、予算に余裕がある → 5本立ち以上
- コンパクトに贈りたい → 1本立ち・2本立ち
- 一般的なギフトなら → 合計30輪以上を目安に(大輪3本立ちの場合)
まとめ
胡蝶蘭の「花のサイズ」「茎の本数(〇本立ち)」「花の数(輪数)」は、その見た目の印象、ボリューム感、豪華さ、そして価格を決める重要な要素です。
それぞれの関係性を把握することで、通販サイトの商品説明なども読み解きやすくなるはず。
この記事を参考にして、気持ちの伝わる最高の胡蝶蘭を見つけてください。
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