お花は、言葉だけでは伝えきれない「おめでとう」「ありがとう」「元気になってね」といった大切な気持ちを形にしてくれる、すてきなコミュニケーションツールです。
基本的には贈る相手の好きな花を選ぶのが一番ですが、シーンによっては古くからの慣習や、避けたほうがいいとされるマナーも存在します。
「とりあえず基本だけ知りたい!」「この場合はどんな花がいいの?」そんな疑問にサッと答えるのがこの記事の役目です。
ここでは、さまざまなお祝いやお見舞いといったシーン別に、フラワーギフト選びの基本ポイントとマナーをわかりやすく簡潔に紹介します。
お祝い
さまざまなお祝いシーンがありますが、それぞれに適した花の選び方の基本をおさえ、心からの祝福を伝えましょう。
誕生日プレゼント
誕生日プレゼントには、年齢や性別を問わず明るく華やかな色が人気です。
相手の好きな花や色を選ぶのはもちろん、誕生石の色に合わせたり、花言葉でメッセージを伝えたりするのもすてきなアイディアです。特有のタブーは少ないですが、相手の好みや飾る場所などを考慮するといいでしょう。
入学・卒業・就職祝い
入学・卒業・就職といった新しい門出のお祝いには、春らしい明るい色を選び、未来へのエールを込めましょう。ピンク、イエロー、オレンジ、グリーンなどがおすすめです。
新生活にふさわしい花言葉を持つスイートピー(「門出」)やガーベラ(「希望」)なども人気があります。ただし、式典当日に直接渡す場合は、相手が持ち運びやすいサイズへの配慮が必要です。
結婚祝い
結婚祝いでは、清潔感のある白や幸福感を表すピンク系の花が定番とされています。「サムシングブルー」にちなんで青い花を取り入れるのもおしゃれです。
縁起のいい花言葉を持つ花を選ぶことも大切ですが、注意点もあります。情熱的な真っ赤なバラは、恋人同士のイメージが強いため友人からは避けるのが無難です。同様に、「嫉妬」の花言葉を持つ黄色いバラなど、ネガティブな意味合いを持つ花も避けましょう。
開店・開業・周年祝い
開店・開業・周年祝いには、ビジネスの成功や発展を願い、華やかで縁起のいい花が選ばれます。「幸福が飛んでくる」という花言葉を持つ胡蝶蘭や、長く楽しめる観葉植物などが定番です。
お店やオフィスの雰囲気に合わせたり、コーポレートカラーを取り入れたりするのも喜ばれます。飾るスペースを確認し、大きすぎないか、香りが強すぎないかといった配慮も忘れずに行いましょう。
特定の記念日(母の日など)
母の日や父の日、敬老の日など、特定の記念日には、カーネーションのような定番の花があります。迷ったときはそれらを選ぶのもいい方法ですが、それにこだわらず相手の好きな花を選ぶのもいいと思います。
これら各お祝いシーンのより詳しい情報や、具体的なおすすめの花、スタイルについては、それぞれの詳細ページでご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
あわせて読みたい>>誕生日プレゼントにオススメの花|失敗しない選び方とアイディアを紹介
>>【入学・卒業・就職祝い】花の選び方ガイド|いつ何を贈るべき?マナーも解説
>>結婚祝いの花はいつ渡す?|選び方のポイントと贈る際のマナーを解説
お見舞い
お花を贈るシチュエーションというのはいろいろありますが、最も気をつけなければいけないのがお見舞いの時です。
お見舞いをするということは、相手の体調が悪かったり病気で入院しているということなので、それを考慮したお花を選びましょう。
具体的には以下のものがあげられます。
- 香りの強い花を選ばない
- 真っ赤な花を選ばない
- すぐに枯れる花を選ばない
- 鉢植えを選ばない
- 菊を避ける
1は、体調のよくない方にとって強い花の香りが気分を悪くする原因になるかもしれませんし、相部屋の病室ではまわりの方の迷惑になる可能性もあります。生花でいえばユリなどがあげられます。ユリは香りのほかにも花粉が付くと取れにくかったりと、お見舞いの花としては不向きといえます。
2は血の色を連想することや、赤という色が興奮させる作用を持つことから、お見舞いには避けるべきだといわれています。
3に関しては、すぐに枯れてしまう花はあまり縁起のいいものではありませんし、掃除や手入れに手間がかかるというのもマイナスです。
4は昔からよくいわれているもので、根のあるものは病気が根づく、もしくは寝つくという語呂から避けられています。
5は、菊はお葬式やお墓参りのときによく使われるものなので、お見舞いにはタブーとされています。
その他にも、菊の理由と同様に葬儀を連想させる白一色のアレンジや、枯れるときに花首がぽろっと落ちるツバキや、死と苦を連想するシクラメンはよくないとされています。
いろいろと気配りの必要なお見舞いの花ですが、おすすめとしては、気分が明るくなるようなピンクやイエロー、オレンジなどの優しいパステルカラーをメインに使ったアレンジを選ぶといいと思います。
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出産祝い
出産祝いが最初に紹介した他のお祝いと少し異なるのは、相手の体調の問題があるということ。出産祝いは、産後のお母さんと生まれたばかりの赤ちゃんへの優しい気遣いが大切になります。
基本的な考え方はお見舞いと共通する部分が多く、香りの強い花や花粉の多い花は避けるべきです。また、ママの負担を減らすため、水替えなどの手間がかからないスタイル、つまりアレンジメントやプリザーブドフラワー、ソープフラワーなどを選ぶのがいいでしょう。鉢植えや、花瓶が必要になる花束は避けたほうが無難です。
色合いは、赤ちゃんにもママにも優しい、淡いパステルカラーがおすすめです。ピンク、ベビーブルー、イエロー、グリーンなど、見ているだけで心が和むような、柔らかくかわいらしい雰囲気のアレンジを選びましょう。
贈るタイミングとしては、出産直後や入院中は避け、退院して少し落ち着いたころ、産後1週間から1カ月くらいを目安に、自宅へ送るのがベストとされています。サプライズもすてきですが、まずは相手の都合を確認してから手配するほうが、より丁寧で確実です。
出産祝いの花選びのポイントやメッセージ文例などについては、詳細ページをご参照ください。
あわせて読みたい>>出産祝いの花はいつ贈る?|オススメのギフト・値段・マナーを解説
あとがき
この記事は、各シーンのフラワーギフトについて簡潔にまとめたものなので、もっと詳しく知りたいという方は、ぜひそれぞれの詳細ページをチェックしてみてください。