ポジティブで華やか、元気いっぱいのイメージがある黄色い花。フラワーギフトでも人気ですが、その明るい見た目とは裏腹に、花言葉には意外とネガティブなものがあります。
その理由の1つとしてあげられるのが、中世ヨーロッパでの黄色の捉えられ方です。
中世ヨーロッパでは、黄色は裏切りや不誠実という意味を持っていたとされており、キリスト教の宗教画においても、裏切り者の象徴であるユダは黄色い服をまとっています。そのイメージが、一部の黄色い花の花言葉に影を落としている、ともいわれています。
もちろん、花言葉は文化や解釈によって多様であり、絶対にNGというわけではありません。ただ、知っておけば、誤解を避けたり、より相手に気持ちが伝わる花選びができるはずです。
この記事では、特に注意が必要な黄色い花と、その花言葉をピックアップして紹介します。
贈る際の注意点
前提として、花言葉というのは古来からの決まりきった1つの意味だけが存在するわけではありません。それぞれの国や地域で、人々が花の色や形からイメージして当てはめたものなので、幾通りもの意味が含まれている場合がほとんどです。
花言葉は、同じ花でも色によっても変わるので、黄色では悪い意味でもその他の色ではいい意味、という場合もあります。
さらにいうと、ネガティブな花言葉しか持っていない花というのは数少なく、たいていはポジティブなものもセットになっているので、ここであげている花を誰かに贈ってしまったけどどうしよう、と心配する必要はありません。
- 意図を感じさせる、その花1種類のみの花束やアレンジメントを贈らない
- 縁起を強く気にするタイプや、スピリチュアルな事柄が好きな人には贈らない
上記の2点に気をつければ問題ないでしょう。
黄色いバラの花言葉: 嫉妬
黄色いバラには「嫉妬」というあまりよくない花言葉が付いています。そう考えると誰も黄色いバラをほしがらないのではと思うかもしれませんが、実際はちゃんと市場に流通しています。黄色いバラには「献身」や「美」といったいい意味もあるのです。
というわけで、黄色いバラが含まれる花束やアレンジメントをギフトとして贈っても問題はありません。もっとも恋敵に黄色いバラだけをたくさん使った花束を渡すという意図的なものは除きますが……。
黄色いチューリップの花言葉: 実らぬ恋
チューリップ全般には「思いやり」という花言葉が付いていますが、黄色いチューリップの花言葉は「実らぬ恋」です。
恋に関する花言葉なので、恋愛とは無関係の相手に贈る場合は気にする必要はないでしょう。
ただし片思いの相手に渡すときは、ゲン担ぎとして避けておいたほうがいいかもしれません。贈る相手よりも、自分の側に影響のある花言葉といえます。
ちなみに英語圏のサイトを見たところ、黄色いチューリップにネガティブな意味というのはほとんどなく、「希望」や「幸福」と結び付けられ、贈り物としても人気があります。
黄色いユリの花言葉: 偽り
ユリ(百合)全般の花言葉は「純粋」ですが、黄色いユリには「偽り」という花言葉が付けられています。聖母マリアが黄色いユリに触れると白に変わったという逸話から来ているようです。
その一方「陽気さ」という意味も持っており、贈り物に不向きな花というわけではありません。
黄色いマリーゴールドの花言葉: 嫉妬
黄色いマリーゴールドには「嫉妬」や「悲しみ」といった、ネガティブな花言葉が付いています。しかし同時に「信頼」というポジティブな意味も備えています。
マリーゴールドのマリーとは聖母マリアに由来すると考えられており、キリスト教の宗教的な祭や行事、特に聖母マリアを讃える祭でよく使われます。
黄色いカーネーションの花言葉: 軽蔑
カーネーションは全体的に愛情に関する花言葉を持っていますが、黄色に限っては「軽蔑」というネガティブな意味合いのものが付いています。
特に西洋文化圏では、明確な拒絶や失望を示す際に用いられた歴史もあり、贈り物としては避けるべきとされています。
黄色いキクの花言葉: 破れた恋
キク自体は高貴さを表す縁起のいい花ですが、黄色いキクには「破れた恋」という失恋に関連する花言葉があります。
また、日本では黄色や白の大輪の輪菊は、仏花(お供えの花)としてのイメージが強く、お祝いのギフトには向きません。ポジティブな意味もあるものの、贈る相手や状況を選ぶ花といえます。
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